生産現場発の「忖度の無い」「常識」を持ち続けよう!
                                  2022年12月25日

 

ここ数年 世界でも強権的、独裁的な動きが強さをましている。共通するのは、白を黒といいくめるような、どうみて「ウソ」で固めた情報操作(プロパガンダ)と本来独裁、強権を抑えるはずの司法が、その機能を失い、これら独裁、強権をサポートしているような状況である。特に問題になるのは、行政機関、司法機関ともその実務を担う下部組織からも、政権の言いなりになり。内部からの反対、疑問の声がほとんどあがってこないことである。

お上のいうことは、すべて正しい。そうなると 反対の声、海外の動きに耳を閉ざし、無責任、無知な惰性により、嵐が過ぎるのをまつように責任からのがれが、まんえんしているのではないだろうか?!

 

豚熱ワクチン接種は、「発症は防ぐが、感染は防げない!!!」

だから 発生農場の豚は、すべて、擬似患畜として殺処分対象となる。

周囲の養豚農場は、ワクチン接種済み?なので、処分対象とならない。

(神明畜産での殺処分方針に対しての当時の農林水産大臣の説明)

 

一見 納得がいくような見解だがこれを常識で考えると100%ワクチン接種を続けても、初発農場での全頭淘汰と豚熱ワクチンの接種は、終わることが無いことになる。

予防衛生では80%ワクチン接種がすすめば、ワクチン抗体が安定して獲得されるので、そこでの「野外ウィルス」の侵入 発症を防げる。そのための「モレ」の無いような 接種が推奨されている。しかし、「完全」100%接種は、そもそも無理で、打ちもらし、接種部位の間違いワクチン取り扱いの不備など必ずおこるものである。それでも80%接種していれば、大規模な感染拡大は接種群の中では抑えられるという病理説明ができる。人類に対するコロナウィルス感染症にたいするワクチン接種もこれを目指していると聞く。

発症がない豚か或いは、免疫がかくとくされる豚群でなければ、屠畜場での処理ができないのであるから、屠畜場での水平感染は、想定外になるのではないだろうか?

 

発症の防止には、発病した豚と同居あるいはワクチン未接種の豚群に対し、検査と平行し殺処分を行えば、水際で結構防げるものである。

前にも述べたが、中国では、この部分淘汰と検査摘発で、アフリカ豚コレラの拡大を抑え、豚肉生産のロスを最低に抑え生産方式の改善とともに、生産回復を急速になしとげつつある。お隣韓国でも数年前から豚熱マーカーワクチンの接種と経口ワクチンへの利用でアフリカ豚コレラ、並びに豚熱の発症をともに抑えている。

台湾では、発症がないことから豚コレラワクチンの段階停止をこの夏から開始している。

 しかし、日本では、いまだ40年以上前に開発された豚コレラワクチンに固執し、打ちもらし、効果の低下に目を向けず(現場では、ワクチン接種しても、抗体が上がらない例が、しばしば報告されてきている)ひたすら、豚熱発症は生産者の油断、緊張感の無さでかたずけられてきている。

 

かつて私達は、「ストップ ザ トンコレラ」という民間からの豚熱撲滅運動を展開したことがあつた。「ザ トンコレラ」というのは、当時、止められるべきワクチン接種が、これを続けるために組織された利権団体、行政組織をさし、やらなくてもよいのに、自己便益の為ワクチンを打ち続ける体制をさした。

今、再び、「ザ トンコレラ」が復活しようとしている。ただ、「ザ トンコレラ」の復活は、日本の養豚産業のさらなる衰退に導くものにほかならない。