豚を観るシリーズ3

 

豚舎で豚を観るときに、意外と簡単なことですぐにできることですが、なかなか、やられていないことがあります。

それは、豚舎の豚房、ストールに番号をふることです。おそらく、日本の豚舎の70%ちかくが、きっちりとは、番号がふられていないのではないでしょうか

毎日管理していれば、そのようなことは、自然とわかると思いがちですが、実際、事情の解らない人に管理を頼んだりするときなどは、この番号がないことからくる説明の大変さは、かなりのものがあります。また、人間の記憶は、どうしても不正確になりがちですから、例えば、調子の悪い治療の必要な豚などを発見した際にも、その所在が、ともするとあやふやになり、見過ごししてしまうことが往々にしてあります。

これからは、もうちょっと、積極的な意味で豚房に番号をふることを考えては、どうでしょうか?今の、養豚で一番重要なことは、豚の流れ=ピッグフローを明確にして、オールイン オールアウトを確実にやりとげることです。

この、オールイン オールアウトのイメージを明確にして、これを実施するための豚房の番号付けをおこなつてはどうでしょうか?つまり、ロット(一群)ごとに豚を動かす場合は、このロットを一つの単位として、番号なり、ABCなりをふっていくのです。

もう一つの、ポイントは、やはり、統一性を番号をふるさいにはもたせ、できれば、その番号順に豚が流れ、動き加えて番号の振り方の基準が分かり易いことがポイントになると思います。例えば、東西南北あるのなら、東の左右どちらかを基準にしてそこを、原点にして、複列の豚房なら右あるいは左まわりに番号をふることを考えておくのがよいでしょう。

もうひとつ、できれば、番号は、カード形式にして洗濯ばさみ、クリツプ等ではさみ、縦横に大きさに差を付け、はさみ方で、例えば注意すべき豚房は、カードの縦横を逆にするなどして情報が番号カードをみることで伝達できるようにしてやることもテクニックのひとつです。番号をふるには、油性マジツク等で、消えにくく書いてやり、テンプレート等を用いきれいにしあげるのも、観察が容易でやる気の出る豚舎ずくりにやくだちます。