基礎をがっちり、初乳こそ命の泉
1月の衝撃は、餌代が、1トン当り一挙に6000円から8000円上がったこと
次に、期待された正月明けの「御祝儀相場」が、まるで振るわなかったこと
昨年の年間平均相場は、上物で451円、成績は、右下がり、養豚仲間の数は、もう7000農場 こんな中で生産費の40〜50%を占める 餌代の「暴騰」は、エタノール生産の為とはいえ、「想定外」といってもよいでしょう。
大変な時代になってしまった。
ここでどうするのか、まずは、一服して、自分たちの生産技術を観てみましょう。
初乳をまず優先するというのは、異議ないことでしょう。しかし、以外に、本当に現場で初乳給与がなされているかというと、そうでもないように、思います。初乳を十分に飲ませる為の「分割授乳」も半分も、実施していないでしょう。
私の農場は、母豚30頭程度の小さい小さい農場なので、看護分娩を基本としています。
その体験からしても、初乳の素晴らしさには、頭が下がります。
未熟で、生まれたばかりの子豚で歩くのがやっとという、まず育たないと思われるものにも初乳を給与することで素晴らしい結果が生まれています。看護者が1頭1頭取り上げて、乳首に頭をもっていき、初乳を自らのめるようにしてやると、ほんの少しでも飲めば、急に活力が生まれ出て、歩く力が出てきます。
あとは、仲間との競争に敗れないようにしてやれば、けっこう、離乳までもっていけます。
私の農場では、昨年1月より分娩が始まり、子豚も350頭ほど、生産してきていますが、離乳後の死亡事故は、ゼロを更新しています。
農場の衛生環境も良いことは言うまでもありませんが、何よりも、この初乳の力が継続しているのではないかと考えます。
離乳後の事故で問題が起こっていることは、よく耳にします。しかし、その段階でどうするか悩むよりも、今一度、初乳がのめているかどうか、じっくり、検討しても良いのではないでしょうか?